眼鏡店と眼科の裏もありかなブログ

元眼鏡屋の眼鏡裏事情などをたまに語る場です。

レイバンの本物と偽物は区別がつかない

大人気のレイバンですが、人気がある弊害として偽物が出回っています。

名前の知られた眼鏡屋で買えば大丈夫、保証書があれば大丈夫と思っている方に面白い話をしましょう。

 

以前私はレイバンを扱う眼鏡店にいました。

ある日中国の業者からこんなメールが届きました。

「精巧なレイバンの偽物を仕入れませんか?」

どれだけ精巧なのか見もせずに仕入れることは出来ませんので、サンプルとしてフレームとサングラスのサンプルを1本ずつ送るよう頼みました。

 

後日送られてきた偽物のレイバンを見て驚きました。

手元にある本物と比べても何ら違いの見られない商品が届いたのです。

並べて隅から隅までチェックしましたが、どちらが本物か分からなくなりそうだったのでシールを貼って区別した程でした。

 

もちろんフレーム本体の材質だけでなく、サングラスのレンズの刻印、品番やカラーの印刷、ケースや外箱、そして保証書まで全く本物と区別がつかないという出来具合です。

流石に驚きました。

 

何故ここまで精巧なレイバンの偽物を製造することができるのか業者に質問したところ、本物のレイバンを製造している工場と同じ工場で「お小遣い稼ぎ」が行われていることを知りました。

簡単に言うと、本物のレイバンを製造している工場が内緒で時間外に偽物のレイバンを製造して正規品とは別のルートで流しているそうです。

本物のレイバンと区別が付かないわけです。

もう手元にある正規品として販売しているレイバンも偽物なのではと疑ってもおかしくないわけです。

見た目が一緒なら買う方も売る方も分からないですね。

業者が嘘を付いている可能性も勿論あります。

同じ工場で生産していて流通ラインが違うだけで、正規品の半額で買えるんですよと私たちを騙し、実際は別な工場で作られた精巧な偽物の商品を買わせようとしていたのかもしれません。

真実は闇の中です。

 

ちなみにレイバンのサングラスの本物と偽物の区別はレンズの刻印が裏か表かで区別がつくと信じている方にお伝えします。

正規品でも製造ラインによって刻印が表からされていたり、裏からされていたりバラバラです。

同じ商品でも刻印が違うからといって片方が偽物だとは限りません。

そもそも両方本物かもしれませんし偽物かもしれませんが。

 

レイバンを購入する際は何を信じたら良いのか、私には書くことができないのです。

販売している側も、もしかしたら卸業者ですら分かっていないのかもしれないのですから。